チケット高額転売が無くならない理由【チケット不正転売禁止法】

コラム

まいどおおきに、ねやです。

みなさんは、行きたいイベントのチケットが高額転売されているという状況に遭遇したことはあるだろうか?

今僕は行きたいライブのチケットが高額転売されていて、転売ヤーに絶賛憤慨しているところだ。

この記事を読んでいるということは、みなさんもチケットが高額転売されていて僕と同じように憤慨していることだろう。

特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(以下、チケット不正転売禁止法)」が施行されてから6年経った今でもチケット高額転売が横行しているのはなぜなのか?

この理由を僕なりに考察してみたから、今回はこれを解説する。

一部僕が予想で執筆している箇所が含まれるからその点を注意したうえで、あくまで一つの考えとして読んでいただきたい。

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【結論】高額転売されても取り締まられるのは転売ヤーだけ

いきなり結論を言ってしまうと、チケットの高額転売が無くならないのは転売ヤー以外の転売に加担している者を取り締まることができないからだ。

転売ヤー以外の転売に加担している者とは誰なのか?

このあと詳しく解説していく。

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チケット転売は社会への影響が大きい

まず最初に言わせていただくが、チケットの高額転売は社会への影響がとても大きい

ゲーム機など他の商品も高額転売が社会問題となっているが、それらよりもチケットが法規制されるほど影響が大きいのには理由がある。

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販売数が決まっている

一番大きな理由がイベントチケットは販売数が決まっていることだ。

ゲーム機などは増産という対応で供給を増やすことが可能だが、会場の定員などの関係上供給量を増やすことはほぼ不可能。

そのため人気チケットは需要に対して供給不足になることは避けられない。

イベントは一度きり

そしてイベントは一度きりというのも影響が大きい理由だ。

同じイベントは二度と開催されることはない。
ゲーム機などのように追加ロット販売しますで済むような問題ではないというのも、転売の影響を大きくしている。

転売チケット購入によるトラブル

さらにチケット転売は他の転売と比較してトラブルが起こりやすい。

詐欺などはもちろんだが、名義が記載されたチケットの場合、入場時に本人確認ができず入場を断られる可能性が0ではない。

またイベントが中止となった際の補償も転売チケットだと受けられない場合がある。

興行主も損失を被る

転売チケットによって損失を被る可能性があるのは消費者だけではない。

転売チケットでの入場を断った場合、イベントを開催する興行主も損失を被る可能性がある

もちろん無駄な空席が発生するというのもあるが、来場者数が減少する分、物販等の他の収入も消失してしまう。
イベントの売上はチケットよりも物販の方が大きいと言われるくらい物販の売上も重要だから、それを失うのは興行主からしたらかなりの損害だ。

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2019年より「チケット不正転売禁止法」が施行

  • 販売数が決まっていて一度きりしか開催されない
  • 転売チケット購入によってトラブルや入場拒否をされる可能性がある
  • チケットを販売する興行主も損失を被る

こういった理由などから、他の転売よりも社会的な影響が大きいと判断され、2019年より「チケット不正転売禁止法」が施行された。

この法律により「特定興行入場券」に該当するチケットを定価を超える価格で転売するまたは転売目的で入手した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金、またはその両方が科されるようになった。

これでチケットの高額転売が無くなってめでたしめでたし…

と思いきや、みなさんご存知の通りチケットの高額転売は未だに横行している。

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チケット高額転売が無くならない理由

法律で規制されたはずなのになぜ転売が無くならないのか?

その理由は最初に話した、転売ヤー以外の転売に加担している者を取り締まれないからという結論に繋がってくる。

一体誰なのかをここから詳しく解説していく。

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転売チケットの購入は合法

まずは高額転売されているチケットを購入する消費者。

言い方は悪いかもしれないが、違法転売と知りながら転売チケットを購入するのは、違法と知りながら怪しい白い粉を購入するのと同じようなものだと思う。僕は。

しかし実際は怪しい白い粉とは違い、違法転売チケットを購入する側に罰則は一切無い。チケット不正転売禁止法の条文に購入者に関する記載は1文字も無かった。

違法性が無い分、購入しようとしている人を止めることは難しいから、お金を持っている人は買ってしまうのだろう。

転売する場所を提供することも合法

そして高額転売が行われている場所、具体的にはチケットの売買を行えるサービス等で高額転売が行われていても取り締まることはできない

取り締まることができるのは高額転売を行っている転売ヤーだけ。

高額転売が行われていたとしても、場所を提供している側はお咎め無しだから何も対策を行うことは無い。
むしろ高額転売を対策をしてしまうと売買手数料収入が減るから、余計に対策することは無いだろう。

需要がある限り高額転売は無くならない

ここまでで転売ヤー以外の、転売チケットの購入者や転売場所を提供する者を取り締まることができないということをご理解いただけただろうか?

しかし結局のところ、世の中にある全ての商品の価格は需要と供給のバランスで決まる
それが日本の自由経済というもの。

需要に対して供給が不足すれば、お金を出してでも買おうとする人がいるのはチケットもゲーム機も米も同じ。
どれだけ高値であっても購入する人は必ず現れる。

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違法転売チケット購入はマフィアに寄付をするようなもの

だけどチケットにはゲーム機や米などの転売とは決定的に違う部分がある。

それは先ほども話した通り、高額転売する側が違法である点

違法に転売されたチケットを購入すれば、当たり前だが転売をする犯罪者にお金が渡ることになる。
つまり高額転売されたチケットを購入するということは、自ら進んでマフィアに寄付をするようなものなのだ。

あなたが本当に悪い人じゃ無いのであればマフィアに寄付をしようなんて思わないはず。

この記事を読んでいるあなたが購入しないのはもちろん、身の回りに高額転売チケットを購入しようとしている人を見かけたら、マフィアへの寄付を全力で止めてほしい。

この記事がきっかけで犯罪の片棒を担ごうとする人が1人でも減れば幸いだ。

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